どうも、葉暮です。
今回は、36歳になってADHD(注意欠陥・多動性障害)とASD(自閉症スペクトラム)だと診断された著者が、発達障害と読書の関係について書く記事の第一弾としてADHDと読書の関係ついて語ります!
私の詳しい読書体験については【プロフィール】を参照していただくとして、ここでは特にADHDの方にあるある?な読書との向き合い方の一例を。
結論から申し上げると、
ADHDの方は読書が苦手!な方が多い印象です。
もちろん、ADHDの要素だけでは決まらないかも知れませんが、
私の場合も読書が得意ではありませんでした(※嫌いなわけではなかったけれど)。
読書感想文なんかは嫌いではなかったのですが、途中まで読んだ本を終わりにさっと目を通して、ざっとこんな内容の本だろう?と勝手に解釈・想像した文章を連ねていたような記憶があります(←ひどいですよね……)
こんな自分が今では月に10冊近く、年間でも100冊以上の小説(小説以外の本を入れれば200冊くらい)読めるようになったのですから。
さすがにもう「苦手」は克服できたのではないかと。
こんな私が読書をどう克服したのか?について、
同じようなお悩みを抱えてらっしゃる方や、身の回りにADHDをはじめとした発達障害を抱えてらっしゃる方へなんらかのヒントとなれば幸いです!
それでは早速↓
苦手な理由について考えられること
苦手な理由について考えてみると、ADHDの特性がもしかしたら影響しているんじゃないかな?と考えられるケースがあります。
※読書が苦手であることをADHDや発達障害が原因であると述べているわけではありません。あくまで関係があるのではないか?と考えられるだけです。ここでは私の事例を参考に述べております。
ざっとこれだけ挙げられます(他にも細かいことで言えばあるのでしょうが)。
- 一度読んでもすぐに意味が頭に入ってこない
- 自分勝手に解釈してしまう
- 脳内が多動性であり、連想ゲームがはじまってしまう
- スマホなど周囲のものに気を取られやすい
- そもそもが飽きっぽい
具体的にはどういった読書の弊害があるの? 一度読んでもすぐに意味が頭に入ってこない
頭の中でノイズが入ってしまうらしく、周囲の環境によっては目の前の行為や作業に集中できない人が多いようです。
自分も現在ではだいぶ読み慣れてきてマシにはなりましたが、読書をしていると気が散りやすい環境にいるともうダメですね。。。
小学生の頃から、文章を読んでいても同じ場所を何度も折り返してしまったり、本の内容が頭に入ってこなくなってしまいます。
周囲の子に比べて読むスピードが格段に遅いんです。
それもそのはず。
引っかかる箇所(漢字の表記や言い回しが気になったり)があると、もう何度も前後を読み返してしまうから・・・・・・。
結局、細かい部分にばかり気を取られて全体像(物語)を把握できずにタイムオーバーってケースが多かった記憶があります。
一度読んでスッと意味が入ってこないので、何度も読み返してしまう(返し縫いみたいに)ってことありませんか?
自分勝手に解釈してしまう
小中学生の頃に、問題文をよく読まずに勝手に自分で早合点して解凍してバツつけられることが多かった私は、読書に関しても途中で「ああ、こういう話でしょ?」なんて、勝手に解釈していたことが多かったです。
自分がこうだったらいいな〜っていうふうに思ったら、さもストーリーがこういう展開だろうと読む前から想像が膨らんじゃってどうしようもなくなるんですね。
まあ、いい意味でいえば想像力があるというか、他人がしないような解釈に至ることが多くて独創的ではあるのかもしれません。
ただ、焦点が他の人とズレてしまっているが故に、読書感想文などは本当に苦手でした……。
脳内が多動性であり、連想ゲームがはじまってしまう
どうしても集中力に欠けてしまうので、本の内容から派生していろいろと違うことを考えてしまう傾向があるんですよね。
自分の場合はASD(自閉症スペクトラム)も混じっているので、自分の興味のある特定の分野や内容(多くの場合は偏りがあります)には特別のめり込みますので、興味のある本だとずっと読書してしまったりすることもありますが、
それでも本を読んでいる途中で、色々と想像が膨らんでしまい、まったく関係のないことまで登場w
いわゆる思考の多動性と呼ばれるもので、連想ゲームがはじまってしまいます。
そうなると、もう大変・・・収集がつかなくなり、疲れて本を閉じてしまったり、1ページも読み進められなくなってしまします。。。
スマホなど周囲のものに気を取られやすい
これってADHDの方に特有なのか、他の発達障害の方にも当てはまるのかわからないんですが、自分と似たようなケースの人のお話を伺っていても、聴覚が割と敏感な方が多い印象があります。
私も、周囲の物音にはとても敏感だったりします。
とにかく周囲の雑音や話し声などに触れてしまうと本から注意が逸れてしまうんですね。
ただ、不思議なのが自分の場合は、過集中モードに入ってしまうともう何も耳に入ってこなくなりますw
カフェで小説書いていてもへっちゃらです(イヤホンはつけてますが)。
もうまったく自分の世界に入り込めるので。でも過集中に入ってしまうと何時間でも寝ないでも食べないでいても平気な超覚醒状態になってしまうので、過集中が終わった後が悲惨。。。薬が切れたように(?)疲労感が半端なく寝込んでしまったりします。
ADHDやASDに見られる「過集中」についてはまた記事を書ければと思っているのですが、「過集中」をあてにしてしまうと身の破滅を招くような気がしてなりませんね・・・
さて話を元に戻してw
そもそも飽きっぽい
これも多動性に関係があるのかもしれませんが、とにかく飽きっぽいw
物事にいろいろ手を出してしばらくはのめり込むんですが、ふと思い立ったようにポイって辞めちゃったりするんですよね。
これ、ADHDの方にあるあるなのですが、この特性が故なのか?転職する人も多いです(←自分もそうでした)
物事が長続きしないことで周囲からは呆れられたことも多いはず(?)です(←自分がそうでした)
本人としては、「だって、やってみなきゃわからないじゃん?」って思ってるんですけどね。
でもフラフラしてる風に見えちゃうんでしょうね(←自分がそうです)
これは読書している時でも同じです。
買って読みはじめた本。途中まで読んだところで、もやもやしはじめちゃう。
なんだかモゾモゾして、貧乏ゆすりまではじめちゃってたり・・・
と、すぐ傍らでスマホの通知音。
おっ返信来てんじゃん? すぐにスマホに手を伸ばして、本には戻ってこれないw
ありませんかね?(私はよくありました・・・)
対策と向き合い方
ここで発達障害の当事者である私が普段心がけていることと対策についてご紹介していきたいと思います。
先ほど掲げた読書する際の弊害に対応する形で列記していきます!
一度読んでもすぐに意味が頭に入ってこないなら・・・👇
何度も繰り返し文章を読むことで、人が憶えていないようなディテール(細部)を憶えていたり、メモリーとして長く記憶に本の内容を留めておける。
能率は悪いようですが、何度も繰り返し気に入った本などは読むので、かなりその本については詳しく、しかも小説を書いている人間としてはかなり勉強になったりします。
こうしてポジティブに捉えることで、読書により前向きになれました。
自分勝手に解釈してしまうなら・・・👇
自分の解釈を仮説として捉えることで、本の結末まで楽しんで読めるようになる。
本を読む前にどんな内容の本なのかな?と仮説を立てるようにすることで、実際にはどうだろう?とちょっとした推理ゲーム感覚で読書が楽しめたりします。
これは別に発達障害とか関係ないのかもしれませんが、自分なりの解釈もまた仮説として考えるならば、いい意味で裏切られても楽しかったりするので不思議ですw
脳内で連想ゲームが始まってしまうなら・・・👇
一旦、自分の連想を置いておくようにしましょう。
本の内容に集中するのに一度深呼吸したり、水を飲むなど切り替えするのもオススメです。
ただし、切り替え時間は五分!と必ず区切りましょう。
でないと、また他のことに手を出して読書に戻ってこれなくなってしまいますからw
スマホなど本以外のものに気を取られやすいなら・・・👇
読書環境の整備が必要です。
特にADHDを抱えている方は集中力を持続させるのが定型発達の方に比べて難しいです。
周囲に気になる物や音や人がいると、もう気を取られてしまう……
なので、できる範囲でシャットダウンするようにしています。
私の場合は子供がいるので、難しいことも多いのですが、それでも子育てに支障がない範囲で以下のことを試しています。
- 音に敏感な方なので、ノイズキャンセル機能のついたイヤホンをつける
- 目障りなものは机の上から退ける
- まとまった読書時間を設けてそれだけに集中する
基本的に発達障害の人ってマルチタスクが苦手な方が多いようです。
自分も本当にマルチタスクが苦手で苦手で・・・
なので、事務仕事はまるでダメでした。
一つのことに集中するのも簡単ではないのですが、それも周囲の環境に大きく左右されてしまいます。
ほんとに雑音とかに弱くて。防音室を家の中に設けたいと真剣に考えてしまうほどです。
この時間はこれだけに集中!って時間を意識的に設けるようにしてなってからは、
注意の”浮気”が減りましたかねw
この時間だけは小説執筆だけに集中する!(長時間はダメです。でも過集中モードに入ったら入ったで大変なので、時間を区切るようにしています)
このようにすると、メリハリがついておすすめです。
そもそも飽きっぽいなら・・・👇
これは私自身がやっている方法なのですが、
私は一時期に複数冊の本を並行して読んでいます。
朝起きた時はこの本、通勤中はこの本、ランチの時はこの本、トイレに入っている時はこの本……など、これをやる時にはこの本!という風に割り当てているのです。
そうすることで自分を飽きさせることなく、逆にこの本の先が気になる!とどんどん自分を本の世界にのめり込ませることに成功しています。
集中力があまり持続しない短期集中型のADHDには向いている方法かな?と個人的には思っております。
私はとても”浮気”な人間なので、一冊読んでいる間に面白そうだな!と思った本はすぐに手に入れては開いてしまいます。我慢できません。
仕事などで読まなきゃいけない本がある場合などはとても厄介です。
そんな時にも自分の行動と読書を紐づけ、並行して何冊も読み分けることで気づけば積読も解消していたりします。
まあ、私の例は極端かもしれませんが、もし飽きっぽくて一冊読む前に飽きちゃう!って方は試してみてはいかがでしょうか。
プラスαの対策!
音読してみる!
ADHDの方の中には、目で文字を追うことが苦手だけど、音読するとスラスラ読める!なんて人もいたりするようです。
私の場合は文字自体が好き(数字はダメですが)で黙読していても辛くはないのですが、
たとえば興味のない本や事務書類などはからっかしダメです。もう萎えてしまって読む気もしないし読めないw
そういった場合に、どうしても読まなければならない時は声に出しながら読むことがあります。
そうすると意味が入ってきやすいです。
目で文字を追うのが苦手!って方は、ぜひ音読してみてください!
目で文字を追うことに疲れたら耳で読書しちゃう!
文字を追えないなら読み上げソフトやオーディオブックを利用して、ながら聴きにシフトする(←子育てしている身にとっては大助かりです)
耳での読書に関しては、下記の記事もぜひ参照ください。
最後に
今回は発達障害(ADHDとASDの混合型)を抱える本人だからこそ、皆さん(特に発達障害を抱えられている方やグレーゾーンの方)へ向けた読書法についてご紹介してみました。
いかがだったでしょうか。
コメントもお待ちしておりますので、読書や小説に限らず、発達障害を抱えて悩まれている方からのコメントもお待ちしております。
今後ともよろしくお願いします。
葉暮
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